コンプライアンスへの基礎知識:企業のリスク管理の基礎知識

コンプライアンスcomplianceの意味

国語辞書でコンプライアンスの意味を引くと一番最初に目がつくのは「法令遵守」です。
もっとも浸透している意味ですので当然のようにも思えます。
しかし一方で、complianceを英和辞書で引いてみると、「命令・要求などに従うこと」という意味が目に入ります。
また、【compliance with the law】=【法律の遵守】とも記載されています。
【compliance】は、「○○の要求に従うこと」「○○の期待に応えること」の意でもあるのです。
つまり企業がコンプライアンスを標榜する場合、「法律に従う」のは当然として、ステークホルダー(利害関係者)や社会からの期待や要求に応えるとことも、コンプライアンスと言えるのです。
そもそも法律は最低限守らなければならない、最もハードルの低い「社会からの要求」と認識すべきでしょう。

 

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なぜコンプライアンスに取り組む必要があるのか?

2000年代以降、多くの企業がコンプライアンスへの取り組みを行っています。
何故、企業はコンプライアンスに取りくんでいるのでしょうか?
法令遵守というと当然のことのように思われますが、依然、毎日のように企業の不祥事がニュースや紙面を騒がせているのも事実です。
大きな理由としては、「企業という法人は営利を追求するために存在している」ということが挙げられます。
例として、営業部門を取り上げてみます。
営業部門は企業が提供するサービスの最前線であり、もっとも営利を目的とした部門だといえます。
しかし、必ずしも売上が伸びるものではありません。
他社に比べて品質が劣っていたり、景気が低迷してしまうと売上は伸び悩みます。
一方では売上には目標数字やノルマがあり、担当部員はこの数字に圧迫されることになります。
そうすると、人によっては違法行為でも目標数字をあげるための策を実行してしまう場合があります。
これは部門単位としても起こりえますし、営業部門個人として起こりえるう事もあります。
経営層は認識していなくても、表沙汰になると個人だけでなく、その企業の管理者責任を追求されることになるのです。
その結果、ニュースでよく見かける経営層の謝罪会見に至り、その企業への社会的な信頼は低下します。
低下した信頼を取り戻すには、違法行為をした期間や、それで得た利益をはるかに上回る期間と資金が必要となるのです。
もちろん、信頼を回復できず、廃業する企業も後を絶えません。

 

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